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フードコートについて、どんなイメージを持っているだろうか。
休日に家族で行って、無邪気にラーメンやらジュースやらを楽しんだ子どものころを思い出す人もいれば、友人と何をするでもなく、ただただ話し続けた学生時代を思い起こす人もいるだろう。
いやいや、現在進行形で、毎週のように家族を連れていっていますよ、という子育て世帯もいれば、町内会の集会所代わりにしているシルバー世代もいるかもしれない。空いている時間帯は、何ならオフィスにもなりうる。
このように、利用者のライフステージやニーズに応じて、姿を変えるのがフードコートの大きな特徴だ。
さらに、フードコートは「これ」と決まった組み合わせがない。つまり立地によって入居している店舗は全く違うし、数カ月で店舗が入れ替わることもある。
結論、フードコートとは何か。私たちは何度も通い、何十時間も過ごしたことがあるのに、何一つとして確たることを断言できない。強いて表現すれば、何でも書き込める白紙、とでもいおうか。
本連載では、そんな摩訶不思議・千変万化なフードコートをテーマに、図鑑のように記録していく。記念すべき第1回は神奈川県川崎市高津区溝口の「マルイファミリー溝口」内にあるフードコートを扱う。
平成と昭和が同居する街・溝口
神奈川県川崎市。市内中心地は間違いなく、多くのJR線が通っており、ラゾーナ川崎プラザなどの商業施設、さらに富士通や東芝といった企業の拠点がある「川崎駅」周辺だが、第2の“都市”が高津区溝口だ。
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