日本の大学はグローバル競争で生き残れるか 世界大学ランキング評価担当者に聞く

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英誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)』は、毎年10月に世界の大学ランキングを発表している。2011年度の1位は、昨年度2位の米カリフォルニア工科大学、昨年度トップの米ハーバード大学を逆転。上位14位までを米英の大学が占めている。日本からは、東京大学(30位)、京都大学(52位)、東京工業大学(108位)、大阪大学(119位)、東北大学(120位)の5大学が200位以内にランクインした。

 大学にもグローバル化の波が押し寄せ、競争が激化する中、注目を集めている世界ランキング。『THE』誌の副編集長として大学ランキングを担当するフィル・ベイティ氏に、世界における日本の大学のポジションについて聞いた。

――『週刊東洋経済』でも年1回、大学ランキング(→詳細はこちらを発表しています。教員1人当たりの学生数や就職率、そして経常利益率など、教育、就職、財務の3分野から評価を行っていますが、その対象は日本国内の大学です。世界中の大学について、いったいどのような手法で評価しているのでしょうか。

グローバルレベルで大学を評価するには、多くの制約がある。データ収集は困難だし、それを分析し比較することも難しい。そのため世界ランキングは、幅広い視点でなるべくシンプルに、定量化できる項目で行わなければならない。


THE誌副編集長のフィル・ベイティ氏


 そこで、評価においては、大学の中核的な「使命」を包括的に見るようにしている。それは第一に教育内容であったり、研究内容であったりする。そして、われわれが大学の第三の使命と呼んでいるものが、知識移転だ。

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