発達障害の子どもとの対話で大人が陥る落とし穴 そのコミュニケーションは大人が楽になるだけでは?

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泣く小学生と話を聞く男性
コミュニケーションは相互交渉です(写真:ノンタン/PIXTA)
発達神経心理を主に発信を続ける立命館大学教授の川﨑聡大教授は、「発達障害特性のある子どもとのコミュニケーションには、大人が陥りがちな落とし穴がある」と指摘します。本稿は川﨑氏の新著『発達障害の子どもに伝わることば』から一部抜粋のうえ、注意すべき点をご紹介します。

発達障害だから特別というわけではない

発達障害の人はコミュニケーションがとりづらいのか、(もしそうだとすると)それはいったい誰の問題なのか。

「コミュニケーション」をインターネットで検索すると「社会生活を営む人間が互いに意思や感情、思考を伝達し合うこと。言語・文字・身振りなどを媒介として行われる。」(デジタル大辞泉)といった結果が返ってきます。

つまり、コミュニケーションは相互交渉(相手あってのもの)であって、仮にやりとりがうまくいかない状況があれば、伝える側、受け取る側、コミュニケーションの場面(環境)すべてに改善の余地があるわけです。

コミュニケーションはすべての人にとって楽しいものでないといけないですし、そのとり方や様式は人によって多様であるべきです。ただ、コミュニケーションに求めるものはその人その人によって異なりますし、こちらが押し付けるものではありません。

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