ですから、もし今何かに対する恐怖や不安があるなら、少しふり返って「自分が今何に困っているのか」「何を解決しないといけないのか」を考えたらいいのではないでしょうか。
就職して、電話がとてもこわくなったという人は、もしかしたら、職場の環境や仕事そのものに問題があるのかもしれません。あるいは人間関係に行き詰まっている可能性もあります。
原因がどこにあるのかふり返ってみて、原因を取り除くことを考えてみてもいいと思います。原因が解決できれば、私の手洗い恐怖のように、いつのまにかなくなっていることもあるかもしれません。
恐怖心が人間性を磨く
それに恐怖心は悪い影響ばかり与えるものではありません。それがあることで、逆に生きる原動力になっている面があります。欠点と同じように「自分のこういうところがダメだから、ここをがんばろう」と健全な方向に成長する力になるのです。
たとえば恐怖症の人は心配性でもあるので、商談の時間に遅れるのが心配だから早めに会社を出たとします。すると電車が遅れても、時間に十分間に合って取り引きがうまくいった、というようなこともあるでしょう。
恐怖心や不安感があるからこそ、準備万端整えたり、最悪にそなえて打開策を考えたりしておけるといえます。つまり視野が広がり、ビジネスの力もついてくるというわけです。
電話への恐怖心を克服するために、いろいろなことを実践するうちに、ビジネス力も人間性も磨かれていけば、「電話恐怖症があってよかった」とさえ思えるようになるかもしれません。
電話に限らず、苦手とうまく付き合うことも大切なスキルだと思います。すべてを完璧にしようとせずに、気持ちにゆとりをもって過ごせることこそが、恐怖心を払しょくするために必要なセオリーです。
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