自分の仕事じゃない他人のフォローで疲弊する訳 余裕のなさとマネジメント不足が招く理不尽

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職場の同僚のフォローに疲れたら読む本
名もなきフォローが必要な職場というのは、メンバー個々の能力やスキル不足から生まれると思われがちですが、組織としての構造的な問題が根底にある場合も多いのです(写真:metamorworks/PIXTA)
どんどん余裕がなくなっていく職場で、同僚をフォローすることに疲れていませんか? これまで20年間で1万人以上の働く人の相談に乗ってきた、労働者メンタルヘルスの専門家が考える「職場でつぶれずに生き抜くヒント」とは――。
※本稿は、『職場の同僚のフォローに疲れたら読む本』から一部抜粋・編集したものです。

人に教える余裕も時間もない職場

【例】
退職者が出て、3人でまわしていた業務を2人でやることになった。半年後にやっとパートタイムの補充があったが、2年間の期限つき。前任者と同じような仕事をお願いするわけにはいかず、負担が減らない。

昨今、どこの職場でも「余裕のなさ」をひしひしと感じます。退職者や異動者が出たとしても、すぐに補充されるとはかぎりません。

補充されたとしても非正規雇用という場合も多く、稼働が限定され、その穴を埋めるためのフォローが必要になることがあります。

また、有期雇用の場合であれば、そう遠くない未来にやめることを前提に教えなければなりません。当然、長期的な視点での教育は難しくなり、習得に時間がかかる仕事は任せられなくなります。

一方で、評価制度においては、多くの場合、個人の業績目標をもとに達成度をはかる設計となっているので、人のフォローに時間や労力を使っても自分の評価に直接つながることはありません。結局、「仕事を教えてあげたいけど教えられない」という現実が生まれます。

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