日本で「職場での傷つき」が軽視されている大問題 できる人は「機嫌がいい」「怒らない」だろうけど

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職場で傷ついたことはなぜ公言しにくいのでしょうか(写真:PIXTA)
上司から思わしい評価をしてもらえなかった、自分だけプロジェクトから外された、あるいは、部下が自分のことを見下している……仕事場で怒りを感じたり、やってられないと思ったりすることは誰でもあるはず。
しかし、世間では「ご機嫌の作法」「怒らない技術」などが、あるべき仕事人の姿としてもてはやされ、傷ついた人は置き去りになってしまう。仕事場での傷つきはなぜ公言されないのでしょうか。組織開発専門家の勅使河原真衣氏の著書『職場で傷つく』より一部抜粋して紹介します。

「できる人は整っている」への違和感

あれだけやってこの評価かよ。
 部下が動いてくれないのは自分のせい?
 仕事辞めようかな。

こういうことを思ったことがない人はこの世にいないでしょう。私もありますとも。

でも、できるだけ隠してきました。だって SNSを見てもハレの日の投稿が多いのなんの。そういうメディアだからと言われるとそれまでなのですが、怒ったり、泣いたり、わめいたり。「ネガティブ」さは敬遠されているかのよう。

やり場のない気持ちで書店へ行っても目立つところには 『怒らない…』『ご機嫌の…』『神メンタル…』などの書籍が並び、視線を横にずらしたところで『世界のエリートはなぜ…』『一流の人がやっている…』などが目に飛び込んできます。

――そうか、できる人はもっと「整っている」のか……。

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