農産物や海産物ではなく、人が動く。旅行業界の視点に立てば「ガストロノミーツーリズム」とはそういうことになる。だが、ギップスランドでは旅行業界を越えた「地方再生」の流れを導き出している。
それを可能にしたのは、先にも挙げたレストランや小規模宿泊施設、ワイナリー、農業製品生産者たちによる「スモールビジネスの協業」だ。フードマイレージを考慮した地産地消。食を主軸にした「町おこし」だった。
旅行業界を越えた「地方再生」の流れ
もちろん、課題がないわけではない。なんといっても「核」となるのは、レストランやカフェで、それらが一気に増えるわけではない。つまり、ガストロノミーツーリズムは爆発的に成長する産業ではないのだ。
だが、ゆるやかかつ継続的な成長を期待できるものこそ、望ましいのではないだろうか。
「一発の打ち上げ花火でなくサスティナブルな地方再生」。今回の取材で出会った人たちの顔を思い出すと、ふとそんなフレーズが頭に浮かんだ。
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