「完璧な年下妻」と結ばれた彼が別れを選んだ理由 2つの離婚例で見る「夫婦にとって大切なもの」

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子どもが生まれてからは、子育てには熱心な一方で、夫には無関心。それがレンチンする1人の食卓によって浮き彫りにされ、のぶおの孤独感へとつながっていった。また、妻と子どもの間にはコミュニケーションがあるが、夫はいつも蚊帳の外で、家族は2対1の構図になっていった。

今回の2つのケースは、“食事”が夫婦のコミュニケーションの亀裂を生むきっかけになっている。

しずおとまりこのケースは、まりこが手作りの食事にこだわらず、疲れているときは家事を手抜きしてもよかったのではないか。コンビニ弁当を食べながら、1日あったことを話し合う時間を作っていたら、気持ちのすれ違いは生まれなかったような気がする。

のぶおとさとえのケースは、のぶおが帰宅したら、冷蔵庫に入っていた惣菜をさとえが温め直し、ご飯と味噌汁を添えて出す。

あまりにも疲れていた日は、子どもとそのまま休んでもよいのだが、余力がある日は、自分は食べなくても、のぶおが食事している間はそこに座って1日の話をしていたら、夫婦間に亀裂は入らなかったのではないか。

「現実」の結婚で大事なこととは

結婚とは、それまでまったく違った環境で育ち、生活習慣も考え方も違う2人が夫婦となって、一つ屋根の下に暮らすことだ。

他人同士だった2人が夫婦になるのだから、大切なのは会話をする時間を惜しまないこと。気持ちを言葉にして、お互いの考え方や価値観を語り合い、それを認め合うことではないだろうか。

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現在、婚活をしている人たちは、“こんな相手と巡り会いたい”という、相手への理想の条件があるだろう。

その理想条件をある程度満たしている人と見合いをして、交際し、結婚していくのだが、出会ってから結婚まで進む過程のなかで、自分の考えや習慣や価値観を押し付けるのではなく、どのくらい相手のそれらを受け入れられるかを考えてみるといい。結婚生活が始まってからも、しかりだ。

相手を認め受け入れるためには、自我のベクトルを一方的に相手に向けて、押し付け、自分が正しいと主張してはいけない。夫婦にとって大切なのは、受け入れと認め合いだ。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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