祇園祭の「ごみゼロ大作戦」に参加して感じたこと 祭りでの「ごみエチケット」は守られているか

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日本三大祭りのひとつである祇園祭は京都の八坂神社の祭礼であり、毎年7月に1カ月間にわたって開催される。期間中にさまざまな祭事があるが、ハイライトとなる山鉾巡行が前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)で2回実施される。

前祭の山鉾巡行は7月17日で、その前々日の「宵々山」と前日の「宵山」では、夕暮れとともに山鉾に釣られた「駒形提灯」が灯る。四条烏丸周辺や河原町通の周辺の道路は18時から23時まで歩行者天国になり、多くの屋台が立ち並ぶ。

国内外から多くの見物客が押し寄せ、そこで購入した飲食物を片手に、「コンチキチン」の祇園囃子が響く中でライトアップされた幻想的な山鉾を見て回る。

駒形提灯が灯った鉾
駒形提灯が灯った鉾(写真:筆者撮影)
烏丸通に立ち並んだ夜店や屋台
烏丸通に立ち並んだ屋台(写真:筆者撮影)

宵々山と宵山での屋台から排出される使用済み容器等のごみは来場者の増加とともに年々、増え続けた。しかし、屋台からのごみが周辺地区へポイ捨てされ、地域住民の間では大きな問題となっていた。

そのため山鉾を保存する「祇園祭山鉾連合会」が、屋台の撤収後に徹夜でごみを拾って清掃する取り組みが長年続けられてきた。

「祇園祭ごみゼロ大作戦」とは何か

一方、多様な主体が参画し、地域ぐるみで地球温暖化防止策を推進する「京のアジェンダ21フォーラム」が始まり、2001年に分科会として「えこまつりワーキンググループ(WG)」が設置された。

このWGでは、祇園祭でのごみ削減を目指し、リデュース、リサイクルに重点をおいた仕組みづくりを検討。その中核にいたのが、のちに「NPO法人地域環境デザイン研究所ecotone」(以下、エコトーン)となる環境保護団体だ。

エコトーンはリユース食器の使用でイベントごみの減量をはかる取り組みを事業化した。2011年から2013年の祇園祭でリユース食器を使う「エコ屋台」を出店し実績を重ねていった。

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