若者よ、「長期的な目標」を無理して描くな 強引に描いた目標は、ろくなものではない

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もし、ざっくりとした将来像が描けないのであれば、描くにはまだ早い、ということです。気にする必要はありません。無理して長期の画を描くのはやめるべきです。自分自身に描くための基礎材料や知識、経験がない中で強引に描いた画なんてろくなものではありません。

短期的な画を描こう

ではどうすればよいか、ということですが、長期の画を描くのをやめて短期の画を描けばよいのです。

より正確にいうと、人生のそれぞれの節目において、短期の画をつねに描くことを自分の中で習慣化することで、自分の変化、外部環境の変化の双方に柔軟に対応できる仕組みを、自分の中でキャリア観として形成すればよいのです。そしてその中で経験などを積み、徐々に描く画のスパンを長めにとっていくのです。

行き当たりばったりに聞こえるかもしれませんが、キャリアを取り巻く環境における不確実性が高い状況の中では、柔軟に対応せざるをえない、ということになりますから、実は合理性の高い考え方だと私は思っています。

また、自分の人生を変えるようなチャンスに巡り合ったときに、そのチャンスを柔軟につかめるか否かも、そういった姿勢に左右されるのだと思います。

その昔、キャリアと言ったときに、ひとつの会社にずっと勤める、年功序列が当たり前、たまにある転職といっても同業界の中でだけ、といったような選択肢の少ない状況で、なおかつほぼ同一の価値観に基づいて全員が行動していた時代においては、長期の姿からの逆算的な発想でキャリアを考えることも可能だったのかもしれません。

同様にMBAホルダーが少なかった時代や士業の絶対数が少なかった状況においても、それらの学位や資格を取得すれば、なんとなく将来は読めたのかもしれません。

しかしながら、もはやキャリアにおいては選択肢や価値観は無限ですし、ましてや時代の流れが早い昨今です。ある一時期に立てたキャリアプランの前提が変わらない、ということはありえないでしょう。そう考えると、やはり自分として、いかに柔軟性を担保しておくかがやはり重要なのです。

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