職場では「答えなくていい質問」を見極めよ ムダな労力を使わず、部下を鼓舞するコツ

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部下の質問。あなたが真剣に答えることで、追い詰めていることがあります(写真:naka / PIXTA)

部下や後輩から相談を受けたり、意見を求められたりすることは日常茶飯事でしょう。そんな時、真面目で律儀な人ほど、一生懸命に答えようとするものです。あなたも、自分の経験や知識をもとにできるだけ誠実に答えようと、かなりエネルギーを使っていませんか?

ところが、よかれと思って真剣に答えたにもかかわらず、それが相手のためにならないばかりか、相手を追い詰め、さらにはあなたの印象をガタ落ちさせる結果につながってしまうことがあるのです。

「相手のためになるように」「できるだけ役に立ちたい」と思って答えているのに、そのことが裏目に出てしまう……。そうならないためには、質問に答える際にちょっとしたコツが必要になります。それは、すべての質問に真っ向から回答するのではなく、「答えなくていい質問」を見極め、質問の種類によって対応を変えていくという方法です。

「答えなくていい質問」を見極めよ!

基本的に、人が質問する際の目的は2パターンあります。一つは、何かを知りたい、つまり事実確認のための質問です。「この書類、いつまでに仕上げたらよいですか?」「この件は、どなたに確認すればわかりますか?」といった質問には、すぐに「答える」必要があります。期日、手段などの質問には、できるだけ即答が望ましいでしょう。

もう一つのパターン、こちらが厄介なのですが、自分の考えを人に伝えたい、自分の気持ちを理解してほしい、というものです。この質問には、直接あなたの考えや感想を答える必要はありません。

たとえば、「課長が私のことばかり注意するのですが、嫌われているのでしょうか」というような質問。多くの人が、「確かに、課長は言い方がきついからね」「そんなことないと思うよ。あまり思いつめないで」などと答えてしまいます。中には、「私なんかこの前、こんなこと言われたよ」などと自分の話を始めてしまう人もいます。

しかし、この種の質問には、基本的には答えてはいけないのです。

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