いずれにせよ、こういうたぐいの質問は、誰かの意見を聞きたいのではなく、自分の思いを伝えたいがために発せられているものです。このことを心に留めて耳を傾ければ、答えを出すことにエネルギーを使わずに、相手の気持ちも満足させることが可能になります。
すると先に示した通り、相手の気持ちを吐き出させるためにも、意見や感想を求めてくる質問には「質問返し」をするのがスマートです。
「なぜ?」という質問は危険!
ただ、その際に一つ気をつけたい質問があります。それは、デンジャラスクェスチョンと呼ばれる「Why(なぜ)?」という質問です。
会議などで問題を突き詰めていく時は必要な質問ですが、相手の気持ちを聴くときには危険な質問です。「なぜそう思うのか?」「なぜそんなふうに考えるのか?」といった質問は、悩みや嫌な気持ちを漠然と持っていながら、まだ頭できちんと論理的に落とし込めていない相手を追い詰めてしまうことがあるので、慎重に使う必要があります。
「答えるべき質問」には的確に迅速に回答し、「答えなくていい質問」に聴き上手で対応できれば、部下の実力を引き出せるスマートな上司になれるのではないでしょうか。
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