職場では「答えなくていい質問」を見極めよ ムダな労力を使わず、部下を鼓舞するコツ

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いずれにせよ、こういうたぐいの質問は、誰かの意見を聞きたいのではなく、自分の思いを伝えたいがために発せられているものです。このことを心に留めて耳を傾ければ、答えを出すことにエネルギーを使わずに、相手の気持ちも満足させることが可能になります。

すると先に示した通り、相手の気持ちを吐き出させるためにも、意見や感想を求めてくる質問には「質問返し」をするのがスマートです。

「なぜ?」という質問は危険!

ただ、その際に一つ気をつけたい質問があります。それは、デンジャラスクェスチョンと呼ばれる「Why(なぜ)?」という質問です。

会議などで問題を突き詰めていく時は必要な質問ですが、相手の気持ちを聴くときには危険な質問です。「なぜそう思うのか?」「なぜそんなふうに考えるのか?」といった質問は、悩みや嫌な気持ちを漠然と持っていながら、まだ頭できちんと論理的に落とし込めていない相手を追い詰めてしまうことがあるので、慎重に使う必要があります。

「答えるべき質問」には的確に迅速に回答し、「答えなくていい質問」に聴き上手で対応できれば、部下の実力を引き出せるスマートな上司になれるのではないでしょうか。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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