「それは、まるで“えのき”のようでした」
出版社勤務の34歳の女性は、食中毒のニュースを聞くとかつて留学先で経験した“つらい”経験を思い出す。そのできごととは――。
交換留学で北欧・オスロへ
女性の名前を横山恵さん(仮名)としよう。
横山さんは、大学在学中の2012年夏から、交換留学のためにノルウェーのオスロに渡ることになった。留学期間は1年間。授業料は返済不要の奨学金でまかなわれ、寮費用・生活費も支給される。勉学に励んだ結果、つかんだチャンスだった。
オスロは静かで美しく、治安のいい街だった。学生寮はキッチン、バス・トイレが共同であるが、一人部屋でプライベート空間は保たれていた。
問題は、ノルウェーの物価の高さだった。社会福祉の充実を国策とし、高い消費税が課せられていて、あらゆるものが日本よりはるかに高い。
「当時の消費税は20%。500ミリリットルのコーラが500円しました。ノルウェーに来たからには『サーモン食べなきゃ』と思っていましたが、即、断念しました」と横山さん。
本連載では、「『これくらいの症状ならば大丈夫』と思っていたら、実は大変だった」という病気の体験談を募集しています(プライバシーには配慮いたします)。具体的なお話をお持ちの方は、こちらのフォームにお送りください。
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