食感がふわふわ!「防災パン」が誕生した裏側 防災パンの印象が一変する「まもるんパン」

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防災パン まもるんパン
まもるんパン(画像:アートジャパンナガヤ設計提供)

缶詰のプルタブを引くと、パカッという音とともにほんのり甘いパンの香りが漂ってくる。この時点で、もうおいしそうだ。

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取り出しやすいように工夫された包装紙を使ってパンを取り出すと、中からフワフワのパンが出てくる。ちぎって食べてみると、想像以上のおいしいパンに驚いた。試しに家族に黙って出してみたが、「防災パン」とは誰も気がつかなかった。

まもるんパンを作ったのはパン屋ではない

この防災パンを手がけるのは岐阜にある、アートジャパンナガヤ設計。 “小さなまちづくり”をテーマに、さまざまな事業を展開してきた。なかでも、クリニックの設計に多く携わり、これまで東海地方を中心に900件以上の実績を誇る。そうした活動の中で、医師や地域住民の声から福祉施設の必要性を実感し、約20年の間に12施設の運営も行ってきた。

では、そこからなぜ防災パンの誕生につながったのだろうか?

もともとは、施設の利用者やご家族の方がゆっくりできるような場所を作りたいと考えたことがきっかけだった。

新たに店舗事業部を立ち上げ、2020年に施設の近くにカフェ併設の高級食パン屋をオープンした。

まもるんぱん 防災パン
カフェ併設の高級食パン屋「今日もひとり占め江南店」(画像:アートジャパンナガヤ設計提供)

当時は、高級食パンブームだったこともあり、注目を集めたのと同時に施設の利用者や地域住民にも喜んでもらえた。

しかしオープンからまもなくして、新型コロナウイルスが拡大、店舗も大打撃を受けた。

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