SearchGPTが「ググる」常識を変えるかもしれない 検索に特化した新AIサービスはわれわれの生活をどう変えるか
これに対しSearchGPTは、ウェブ上のリアルタイムな情報を参照して、タイムリーかつ正確な情報を提供するように開発されている(ただ、古い情報しか見つけられない場合は回答の情報も古くなる)。
OpenAIはニュース情報源としてフィナンシャル・タイムズやニューズ・コープ、アクセル・シュプリンガー、アトランティックといったパブリッシャーとの間でコンテンツ使用の契約を結んでいる。
GoogleもAIウェブ検索を開発している
Google検索も、「AI Overviews」と称するAIでウェブ検索結果の要約を文章化して提示する機能を5月に発表している(記事執筆時点ではアメリカでのみ提供)。AI Overviewsの背後にあるのはGoogleの大規模言語モデル「Gemini」だ。
ただ、AI OverviewsとSearchGPTは、現在のところは似て非なるものという印象が強い。いずれの機能も、質問トピックに対して複数のウェブサイトから集めた情報をAIで要約し、回答を自然な文章で提示するのは同じだ。ただ、AI OverviewsはGoogle検索に統合した状態で提供されているため、ユーザーはAI Overviewsを意識して使うことはないと考えられる。
AI Overviewsによる回答は必ず表示されるわけではなく、ユーザーに特に役立つ情報を提供できるとGoogleのシステムが判断した場合にのみ提示される。また、その回答の傾向は、どちらかといえば初心者向けの簡単な要約や入門的な情報を返すことを重視している。この点は、質問されたトピックについてより直接的な回答を生成し、さらに引用部分や情報ソースへのリンクを明確に提示することで、情報の透明性を強調するSearchGPTの特徴とは異なっている。
いずれもまだ開発が進められている段階であり、それぞれの機能や特徴は時間とともに進化していくだろう。また、その進化の先では、両者ともまったく同じような動作に収束していく可能性も考えられなくはない。
OpenAIは、SearchGPTはまだ限定的なプロトタイプの段階だとしている。これが広く一般に公開されるようになるには、少なくとも数ヵ月以上の期間がかかると考えられ、2024年内2位リリースされる可能性は低い。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら