「SearchGPT」は検索業界を劇的に変えそうだ 使ってわかったAIによる検索のすごさと問題点

✎ 1〜 ✎ 136 ✎ 137 ✎ 138 ✎ 139
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
SearchGPT
SearchGPTは、従来の検索エンジンの機能と生成AIの機能を組み合わせたもので、現在では、すべてのユーザーが利用できるようになっている(写真:Melpomene/PIXTA)
2024年の夏から秋にかけて、検索エンジンやChatGPTが大きく変化し、進化している。第1は、検索エンジンが「AIによる検索」という表示を出すようになったこと。第2は、ChatGPTがSearchGPTと呼ばれるサービスを開始したことだ。昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第138回。

「AIによる概要」とSearchGPT

「AIによる概要(AI Overvie)」が、Googleの検索結果ページの最上部に表示されるようになった。検索キーワードに基づいて複数のウェブページから情報を収集・要約し、生成AIが回答を生成する。2023年5月からSGE(Search Generative Experience)という名称で試験的に運用されてきた。

これによって、いちいちウェブサイトを開くことなく、概要的な回答を得られる。

このサービスは、2024年5月にアメリカで提供が開始され、8月には日本でも利用可能になった。

SearchGPTは、従来の検索エンジンの機能と生成AIの機能を組み合わせたもので、2024年7月に、プロトタイプが公開され、テストユーザーへの限定公開で導入された。10月31日に正式提供が開始され、現在では、無料ユーザーを含むすべてのユーザーが利用できるようになっている。

これまでの検索エンジンは、検索語に関係のありそうなサイトを示してくれるだけだった。ところが「AIによる概要」もSearchGPTも、質問に対する答えを直接に出してくれる。この意味で、検索のための手段が大きく変わった。

次ページ詳細な回答と適切なサイト選択
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事