既出のロシアでけが人を出した、直径10メートル級の天体衝突は、数十年から100年に1度くらい。
6600万年前に恐竜を絶滅に追いやったきっかけは、直径約10キロメートルの巨大天体の衝突でした。
こうした大量絶滅を引き起こすような巨大天体の衝突は1億年に1度くらいの頻度だと考えられています。
巨大隕石VS人類 「5つの秘策」とは?
では、もし危険な天体が地球にやってくるとわかったら、どうすればいいのでしょうか?
いまのところ、5つの策があります。
【2】宇宙船をぶつける
【3】宇宙船を横づけする
【4】帆をつける
【5】地球から逃げる
【1】から【4】までは、NASAも参加する「地球防衛会議」で実際に検討されている話です。実際には、どれくらいの大きさの小惑星がやってくるのか、ぶつかるまでどれくらいの期間があるのかによって、取れる対策は変わってきます。
具体的には次のようなことが検討されています。
1つめの対策は、核爆弾を使って天体を破壊するというものです。
核爆弾を積んだロケットを打ち上げてそのまま天体に命中させるか、映画『アルマゲドン』のように宇宙飛行士が核爆弾を天体表面に埋め込んで起爆させるかどちらかです。
ただ、この方法には大きな問題があります。
危険な天体が地球に近づきすぎていると、バラバラに破壊しても、その破片が世界各地に落下して被害の場所が多くなることが懸念されるからです。
また、いくら地球のためとはいえ、核爆弾を使うのは危険極まりないこと。そんな危険な核爆弾を積んだロケットを、どの国が打ち上げるのか?
失敗したら大変なことになるだけに、問題山積なのです。
2つ目は、天体に宇宙船をぶつけるという策です。
これは、NASAによってすでに実証実験が行われています。
2022年、直径780メートルと直径160メートルの小惑星のペアに対して、重さ600キロの宇宙船をぶつけたのです。
「小さな宇宙船を小惑星にぶつけて破壊するの?」と思った人もいるかもしれません。
しかし、必ずしも小惑星を破壊する必要はないのです。
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