民間企業による宇宙飛行が実施されるなど、宇宙はかつてないほど身近になっている。しかし、太陽系を離れた恒星への旅についてはどうだろうか? 私たちはいつか、遠い星まで出かけ、そこに住むことも可能になるのだろうか?
今回、NASAのテクノロジストである物理学者が、光子ロケットや静電セイル、反物質駆動、ワープ航法など、太陽系外の恒星への旅の可能性について本気で考察した『人類は宇宙のどこまで旅できるのか:これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。
今回、NASAのテクノロジストである物理学者が、光子ロケットや静電セイル、反物質駆動、ワープ航法など、太陽系外の恒星への旅の可能性について本気で考察した『人類は宇宙のどこまで旅できるのか:これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。
宇宙旅行の目的地での生活
SFではしばしば、星間旅行の終点での新しい生活が楽観的に描かれる。
そもそも1960年代、アメリカのテレビドラマ『スター・トレック』シリーズのカーク船長、ミスター・スポック、そしてドクター・マッコイが惑星連邦を救うために冒険するなかで、地球に似た惑星を次々と訪れるのを見て、視聴者は毎週わくわくしたのだ。
この伝統は20年後、ピカード艦長とカウンセラー・トロイに引き継がれ、その後も何シーズンにもわたって継続した。たまには彼らが人間には適さない環境の惑星に出会うこともあったが、それはめったにないことだった。
21世紀に入ってすぐアメリカで放映された『GALACTICA/ギャラクティカ』では人類のコロニー惑星が12個存在し、どれも地球に似た環境で、人間が大勢生活している。彼らはこれらの思いがけなくも地球にそっくりな惑星で繁栄しているのである。
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