もし月がないと「地球の環境」はどこまで過酷に? 今の3倍の速さで自転し、天候も大荒れになる

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眠れない夜に読みたくなる宇宙の話80
満月の夜は月明かりを感じて少し明るい夜を過ごせますが、月がなければ夜は今よりずっと暗くなるはずです(写真:totsuka/PIXTA)
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いつもそこにあって、しかし遠い存在の月。「実は毎年3㎝、地球から遠ざかっている」など、知らないことも多いのではないでしょうか?
宇宙 すずちゃんねるさんの眠れない夜に読みたくなる宇宙の話80よりお届けします。

月が地球をまわる軌道は楕円形なので、月と地球の距離は最も離れているときで約40万㎞、最も近づくときで約36万㎞となります。

遠ざかる月―実は毎年3㎝地球から月は遠ざかっている

そして、月は毎年3㎝ほど地球から遠ざかっています。これにより、長い目で見れば一日の長さが変化するといった影響があるようです。

実は、月ができたばかりの頃の地球は、1日8時間ほどの速さで自転(地球が地軸を中心にして1回転すること)をしていました。しかし、月が少しずつ遠ざかることで地球の自転速度が遅くなり、現在は1日約24時間の速さに落ち着いています。

地球 月
地球を横切る月。太陽に照らされる月の裏側が見えている(写真:NASA)

月は現在も遠ざかっているので、ずっと先の未来では1日がもっと長くなると考えられています。地球の自転が約47日まで遅くなったとき、つまり1回転するのに47日もかかるようになったとき、月はようやく遠ざかるのをやめて同じ場所にとどまってまわります。

このようになるのは計算上、100億年ほど先のことのようですから、心配には及びませんね。これまでもこれからも、ずっと月は私たちのそばにいてくれるのです。

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