世界初「ミスAIコンテスト」候補者に見る美の要件 表情分析家がトップ3を大胆予想

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そして、難しいのが表情のアレンジです。笑顔が好印象を与えることはもちろんですが、歯を見せるビッグスマイルが良いのか、微笑が良いのか。逆に、真顔のほうが、美しさが引き立つのか。ここは穏当に笑顔を採用しましょう。

ミスAI

「The World AI Creator Awards」公式サイトより

笑顔は吉と出るか凶と出るか?

笑顔の強度を基準にします。笑顔の強度とは、口角の引き上がり度合いと目の周りの筋肉の収縮度合いのことです。これらの度合いが強いほど、笑顔の強度が強い。すなわち、大きな笑顔、ビッグスマイルになります。

笑顔の強度は、アンヌ=アイアナ>ケンザ=ラリナ>セレン=エリザの順で強いことがわかります。

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「The World AI Creator Awards」公式サイトより

以上のことを総合すると、優勝は、ラリナ(Lalina)。準優勝は、ケンザ・ライリ(Kenza Layli)。そして、アイアナ・レインボー(Aiyana Rainbow)とエリザ・カーン(Eliza Khan)が同位の第3位と予想します。

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「The World AI Creator Awards」公式サイトより

無論、本稿で推測した評価基準と運営が採用した真の審査基準の乖離や本稿で考慮外としている評価変数の重み付けの程度によって、予想は影響を受けます。表情・顔分析による予想力はいかに。発表を待ちたいと思います。

ミスAI
「The World AI Creator Awards」公式サイトより
※運営のHPより次の基準が公表されています。「美しさ」のカテゴリーでは、美しさや落ち着き、「世界をより良くするための夢がひとつ叶うとしたら何を選びますか?」などの質問に対する回答の独自性が評価されます。「技術力」のカテゴリーでは、プロンプトの使用やその成果、手や目、背景の視覚的な細部表現など、デジタル作品を作成するためのAIツールの技術と実践が評価されます。「社会的影響力」のカテゴリーでは、ファンとのエンゲージメント数、オーディエンスの成長率、Instagramなど他のプラットフォームの活用度に基づいて評価されます。
清水 建二 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役

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しみず けんじ / kenji shimizu

1982年、東京生まれ。防衛省研修講師。特定非営利活動法人日本交渉協会特別顧問。日本顔学会会員。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』イースト・プレス、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』フォレスト出版、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』飛鳥新社がある。

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