8年で11軒閉店「ラーメン屋の墓場」で繁盛した必然 「日本一アンチが多い」店主は何を考えてきたか

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看板メニューは「辛まぜそば」。極太麺に青ネギ、刻みタマネギ、フライドガーリックなどの具材を乗せ、特製の辛味噌ダレをかけたまぜそばだ。

麺の下にスープが敷いてあるのが特徴で、ピリッと感がありながらも今までなかなか食べたことのないまぜそばに仕上がっている。粉チーズやマヨネーズなどの卓上アイテムでカスタマイズしながら食べる。最後にご飯を投入して追い飯にするのも人気だ。

油そば 鈴の木
こちらが「油そば 鈴の木」の「辛まぜそば」(筆者撮影)

今回はそんなりゅう社長の快進撃の秘密に迫ってみたい。

りゅう社長の写真
(筆者撮影)

昔から将来の夢は「社長」

りゅう社長は埼玉県のさいたま市出身。小学生時代から父親に「お前は将来社長になるんだ」と言われ、昔から将来の夢は「社長」だった。

大学在学中に大宮で女性向けパウダールーム「キラ☆コレ」を開業。セルフでヘアメイクができ、しかもタピオカ屋を一緒にしたお店で、女性が集まるお店を目指して開業した。

油そば 鈴の木
大学時代に大宮にて、女性向けパウダールーム「キラ☆コレ」を開業。失敗に終わったが、マーケティングに興味を持つきっかけとなった(写真:「鈴の木」提供)

当時はSNSが今ほど盛んではなく、なかなかお客が集まらず、いいものを作っても情報が拡散されない悩みに苦しみ続けた。お店は残念ながら閉店に追い込まれたが、マーケティングや集客に強い興味を持つようになる。

その後はアルバイトをしながら何十カ国も海外を回り、飲食店や面白いお店を見て回った。

とある出来事がきっかけになり、すぐに始められる飲食店を開業することを決意し、後輩を誘って「油そば SUZUNOKI」のオープンに向けて動き始める。店名は、恩人がかつてやっていた喫茶店「すずの樹」の名前を継いだものだ。

「ラーメンを選んだ理由は、他のジャンルに比べて始めやすいことと、将来的に展開しやすいことです。カップ麺化や海外展開のことを考えるとラーメンに勝るものはないなと。

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