人の欲求に最大限応え形作られた日本のラブホ 昭和、平成、令和…日本ラブホテルの変遷史
②デラックス昭和ラブホ時代
1970年代から1980年代前半に作られたホテルを、こう呼んでいる。特徴を言えば、内装の華美さと遊び心を追求している点だ。
派手な装飾、鏡の多用、風呂のガラス張り、動くベッドなど、視覚を刺激するものが多い。第2次ベビーブームで平均年齢はグッと下がり、若者が最もパワーをあり余らせていた時代だ。
マイカーの普及とともにラブホテルは乱立し、競争化が進んだ。テレビなどの電子器具が不十分なぶん、インテリアや壁紙、支柱などで電気が通わなくても存在するだけで華やかになるものを置いたのだろう。
例えると、オペラ劇場。実際に上映がなくても、劇場の装飾だけで楽しむことができる。
③改装済み昭和ラブホ
どんなにこまめに手入れをしていても、内装をオープン当時のまま維持していくことはたいへんなことだ。とくに壁紙はどこかでガタが来る。
大規模な改装はせずに、壁紙をきれいに変え、貴重な昭和ラブホのフォルムを多く残しつつも現在も安心して使える状態に残したホテルも多く存在する。懐かしさもあり、理想的な昭和の残り方とも取れる。
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