――シャープが大幅なリストラをやると、優秀な技術者が外に出る。技術の流出について、どう考えるのか。
希望退職は非常に残念なことだが、市場環境の変動に弱いという課題がある。その大きなポイントが、固定費の重さだった。そのため、苦しい思いで決断した。
技術の流出については、退職してからは社内で得た知識を漏洩しないという誓約書を前回と同様、取っていく。特に、競合他社への流出がないように気をつける。
――取締役が16人いるが、弁護士などの天下りが4人もいる。異常ではないか。むしろ、トヨタや京セラのOBを入れたほうがいいのでは?
社外取締役と社外監査役には、それぞれ違った知識、経験をお持ちの方に監督していただきたいと考えており、いろんな方に入っていただいている。
鴻海を拒否しているわけではない
――今回の役員人事では、副社長2人が残る。社長も含め、よく「仲よし3人組」と言われるが、危機への対応力が無かった人がトップに3人も居座るのはどういうことか。
社長や副社長が「仲よし組」ではやっていけない。あれはメディアでの話。副社長の水嶋(繁光)は代表権がなくなったため、今後執行はしないが、いわゆる将来的なことをメインにやっていく。
また、大西(徹夫)は取締役から外れるが、非常に大きな売り上げを占める液晶事業のトップを支えるために、しっかり管理していくということで、液晶の構造改革に専念してもらう。
――鴻海精密工業が「シャープ助けます」と何度も言っているのに、なぜ鴻海を嫌うのか。鴻海は赤字の大阪・堺工場も黒字化しており、力になると思っているのだが。
鴻海からは直接の話はない。2年ほど前に携帯電話を中国で一緒に売ろうとしたことはあったが、そのときは尖閣諸島の問題で日本の携帯電話が売れなくなり、断念した。決して鴻海と一緒にやることを拒否しているわけではない。
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