「(業績が低調だった)2年前は「謝れ」と言われたが、今回は褒めていただけると思っています」
6月23日に京都のリーガロイヤルホテル京都で行われた日本電産の株主総会。2014年度の決算で念願の売上高1兆円、営業利益1000億円を達成した事もあり、永守重信代表取締役会長兼社長は終始快調だった。
今回の株主総会に出席した人数は923人(昨年は600名)、所要時間は125分(同138分)。決議事項は元シャープ社長の片山幹雄氏を含む取締役13名の選任、監査役、補欠監査役それぞれ2名選任の合計3議案。これらはすべて承認され、片山氏は代表取締役に就任した。
「2030年に売上高10兆円を目指す」
株主総会とその後に行われた記者会見において、永守氏は今後の目標として2020年に売上高2兆円、2030年に10兆円の達成を改めて強調。「今は大ボラだが、これを中ボラ、小ボラとしていき、最終的には実現させたい」と決意を語った。そして10兆円達成のための重要分野として、振動などで触覚を刺激することで情報を伝える技術であるハプティクスやロボット、IoTを据え、それらの新規分野を片山氏が取り仕切っていると述べた。
株主と経営陣との主な質疑応答は以下の通り。今年も”永守節”が炸裂して会場が盛り上がる場面が多々見られた。
株主A「基本理念に”最大の社会貢献は雇用の創出”とあるが、連結で見ると使用人数が前年と比べて1955人減っている。どういうことか。それと、女性の活躍できる環境作りとある。来年に女性役員を入れて欲しい」
永守会長兼社長「従業員の減少については、中国でもどこでも人が足りないからどんどん自動化している。雇用したいのだけれど集まらないというのが現状だ。女性については、やっと昨年10月1日に女性3人が部長職に上がった。その部長職3人がこれから役員に上がっていく。一般的に女性は少しゲタを履かさなければいけないという考え方があるが、わが社は完全に実力で上げる。時間はかかっているけれど着実に進展している」
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