前述の機能面だけでなく、これだけディテールにこだわったデザイン性も備え、300円(税抜)だ。早いと1週間でヘタりがきて、とんでもない色でキッチンの調和を乱す従来のスポンジに、大きなストレスを感じ続けてきた筆者のような人にとっては「買い!」と感じる価格設定ではないだろうか。
たわしとスポンジ、この2つで台所はキレイになる
実は、同社には、以前から「スポンジたわし極〆」という、熱狂的なファンを抱えるベストセラーのスポンジがある。ちなみに、あの服部栄養専門学校公認だそう。これをパワーアップさせたものが今回の「亀の子スポンジ」だ。専用の「亀の子スポンジホルダー」(800円、税抜)も合わせて発売。今後、スポンジ関連商品のブランド化と整理を進めていくという。
靴洗い用や浴用のたわしをはじめ、最近ではベーグル型の白いオシャレなたわしをリリースするなど、つねに生活者のニーズに寄り添い商品開発を行ってきた同社。スポンジに力を入れるのも、やはりニーズが大きいからだ。「店頭で話を聞くと、女性の9割が今使っているスポンジに不満を持っている」(鈴木氏)。
とはいえ、同社はあくまでもたわし屋。長年、台所ニーズを見つめ続けてきたからこそ、「たわしとスポンジの使いわけ」を推奨する。食べ物やまな板、網など、ザラザラしたものやデコボコしたものはたわしが、グラスや皿などツルツルしたものはスポンジが向いているという。「この2つさえあれば、キッチンはキレイになる」と鈴木氏は力説する。
「こういう使い方って、みなさん意外と知らない。家庭科などで教えればいいのに。呼ばれればどこへでも説明しにいきますよ」と鈴木氏は笑う。
同社は、商品について話ができる場所を作るため、2014年に直営店を開いた。「ゆっくりお客様とコミュニケーションをとりたい」(鈴木氏)という思いから、浅草など目立つ場所ではなく谷中を選んだ。「亀の子スポンジ」は、6月から全国の東急ハンズなどでも入手できるようになるが、店頭で手に取り、親切なスタッフの方とお話をして購入されることを個人的にはオススメしたい。
扱い方を知ることで、用途が広がりモノの寿命も延びる。その裏側にある歴史や作り手の思いを知ることで、愛着がわく。高コスパ商品が真に“最強”になるかどうかは、使い手の心にかかっているのではないだろうか。
(撮影:梅谷秀司)
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