女性にとっての使いやすさを追求した厚みにも注目したい。一般的なスポンジは、30~40ミリメートルくらいだそうだが、これでは折った状態で皿の縁を洗うときなどにはちょっと太い。かといって、25ミリメートルでは、平面を洗うには頼りなく感じる女性もいる。こうしてたどり着いたのが、27ミリメートルという厚さだ。
確かに、手が小さく握力のない筆者でも快適に使うことができる。また、不織布がついていないので、やわらかな握り心地。筆者は、あっという間にボロボロになる不織布は用途的にも見た目的にも不要だと思っているので、この仕様も好みだ。
デザインへの凄まじいこだわり
機能や使いやすさもさることながら、スッキリとしたデザインも好評だ。今回、商品開発は、シンプルな衣食住を提案するコラムニストの石黒智子氏に、パッケージデザインはデザイナーの菊地敦己氏に協力を依頼し、見た目にも徹底的にこだわったという。
まず、一般的なスポンジは“どぎつい”発色が多いが、ご覧のとおり、白、グレー、ナチュラルな黄色と、非常に落ち着いた色展開だ。特にモノトーンのスポンジはあまり市場に出回っていないので、シンプルなインテリアを好む人にはたまらないだろう。
色味そのものにもこだわり、何度も色合わせを行った。3色とも特注だという。ネット通販では白、店舗では黄色の人気が高いそうだ。筆者も白がお気に入り。1週間も使えば、さすがに多少黄ばむが、予想外にキレイな「白」を保つのでオススメだ。
同社では、スポンジの色と塗布する抗菌剤の色を合わせるのにも苦労したという。社内では、「抗菌剤とわかるようコントラストを付けた色にしてもよいのでは」という意見も出たが、「そんな見た目、カッコ悪い! ユーザーをナメないでほしい。抗菌塗布は触ればわかる」と、鈴木氏は断固として妥協案を却下し、色の統一を実現した。
また、ポリウレタンは、紫外線で黄変しやすくなる特徴があり、特に白などは店頭に置いておくだけでも変色して美しさが損なわれてしまうという。そこで、同社は難黄変処理だけでなく、パッケージまでUVカット仕様にした。「透明なパッケージのUVカット化は当初難しいと言われ、時間がかかった」と、鈴木氏は振り返る。このほか、パッケージ脇のペロッと微妙に飛び出たマチもイヤで、変更をかけたとか。
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