家や職失う「巨大冤罪」招いたアルゴリズムの怖さ オランダ政府は激しく非難され、内閣も総辞職
アルゴリズムが原因で起こった大規模冤罪事件
アルゴリズムは自分自身をつくりだすことはしないと前編で述べたが、それは完全なる真実ではない。アルゴリズム自体がみずからをつくりだすアルゴリズム、あるいは少なくとも、何をするかの判断をアルゴリズム自体に委ねたものは存在する。
通常、アルゴリズムに与えられるタスクは、与えられたデータのパターン、つまり、物事のあいだの関連性を見つけることだ。ときには、ある問題のさまざまな側面に関するデータを与えられ、どれが「重要」なのかを判断するよう指示される場合もある。
オランダ政府は2010年代に、後者のたぐいの突然変異アルゴリズムの犠牲になった。一連の組織的な社会福祉給付金詐欺事件が世間の注目を集めたことによって、国税関税執行局は詐欺を根絶するためのさらなる対策を取ることにした。

















