データを意図的に悪用して解釈を歪める4つの例 グラフ作成者の意図にハマらない判断力を磨く
ChatGPTに代表される生成AIの登場は、私たちの生活やビジネスに大きな変革の波をもたらしている。加えて、AI技術を支えているのは、データサイエンスという学問であり、AIとデータサイエンスは、現代を生きるうえで必須知識となりつつある。
本記事では、NRIデジタル・藤田一樹氏の『0から始めるAI・データサイエンス超入門』より一部を抜粋・再構成のうえ、データを扱う際の注意点について解説する。
同じデータでも全く別の解釈ができる
データを可視化する際、最も重要なことは、「そのデータによって伝えたいポイントや明らかにしたい情報など、目的を明確にすること」です。つまり、そのデータを通じて何を伝えたいのか、どのような分析結果を導きたいのかを具体的に定義することが重要です。この目的が可視化の方針を決定し、データをどのように表現するか、どのグラフを選択するかに大きな影響を与えるのです。
グラフの選択は、そのグラフから伝えたい情報や得たい情報の種類に大きく依存します。たとえば、時間の経過とともに変化することを示したい場合は折れ線グラフが適していますが、異なるカテゴリー間での比較を行いたい場合は棒グラフや円グラフが適しています。
もう1つ忘れてはならない重要なポイントがあります。それは、「データの可視化方法によって、同じデータでも全く違った解釈をすることができる」ということです。
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