部下の「わかりました」はなぜ信用できないのか イメージの「解像度」を上げる3つのフレーズ
変更前の文より理解しやすくなったと感じませんか。ビジネスでは、代名詞や指示代名詞を使わず、具体的な言葉に置き換えるようにしましょう。
指示や要求は具体的な動作レベルの言葉を使う
「社内のコミュニケーションの活性化を図る」
これは、「働きやすい職場」について話し合うグループワークをしたあと、実際に出てきた「会社への提言」です。あなたも似たようなフレーズを聞いたことがあるのではないでしょうか。このフレーズを聞いて、あなたは具体的に何をすればいいか、理解できましたか。おそらく、「言いたいことはわかるけれど、具体的に何をするの?」と感じたことと思います。
なぜなら、「コミュニケーション」も「活性化」も「図る」も全部、言葉が抽象的だからです。言葉が抽象的だと、受け取る人によって解釈がバラバラになってしまいます。ある人は、「あいさつ運動をすればいいんだな」と解釈するかもしれません。またある人は、「全部門のリーダーを集めて毎月会議でもするの?」と解釈するかもしれません。
「活性化」とは、具体的にどういう状態になったら「活性化された」と言えるのか。「コミュニケーション」とは具体的に何をするのか。それらを説明する必要があります。
実際に、この提言を出したグループに話を聞くと、「グループワークを通じて、今まで話をしたことのない他部門の社員の考えを知ることができた。一度話をしたことで、次から話しやすくなり、社内人脈が広がって仕事も進めやすくなった。だから、他部門のことを知る機会を設けたい」ということでした。
その後、このグループは会社への提言をこのように変えました。
「月1回、テーマを決めて、各部門から1名以上参加してもらう座談会形式の交流会を実施する」
これなら、具体的に何をするのか明確ですね。提言を受け取った会社側も、「日程は、毎月第3水曜日と決めたほうがいいのではないか」「1名以上ではなく、2名以上にしたらどうか」と具体的な提案ができるようになります。
「欲しい結果」を得る道筋を具体的に説明することで、実現するスピードを速くすることができるのです。
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