部下の「わかりました」はなぜ信用できないのか イメージの「解像度」を上げる3つのフレーズ

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例えば、「当社の事業活動の根底にあるのは“At your side.”の精神です」と言われても、「“At your side.”の精神」が何かが具体的にわからないと、これだけでは伝わりません。

「当社の事業活動の根底にあるのは“At your side.”の精神です。つまり、 お客様の課題や声を聞いて、そのために何ができるのかを考え、形にするということです」

このように、他の言葉を使って定義することにより、伝わる説明になります。

また、「中国の我が家のシャワーとトイレは同じ空間にあり、トイレの床とシャワーの床は仕切られていません」というだけでなく、「つまり、シャワーを浴びるとトイレの床も水浸しになってしまうのです」と続けると、よりイメージが伝わりやすくなります。

イメージの「解像度」を上げるフレーズ②

聞き手の頭の中でくっきりイメージできるように、「解像度」を上げていくフレーズの2つめはこちらです。

「例えば」

「たとえるとしたら」

これらは、ざっくりと全体的な内容を話したときや、専門用語や業界用語、流行のカタカナ語などを使ったときに、補足説明として使うのが効果的です。

「私たちは普段、多くの機械の恩恵を受けて暮らしています」と言うよりも、

「私たちは普段、多くの機械の恩恵を受けて暮らしています。例えば、 洗濯機や電子レンジといった家電製品で家事を楽にし、パソコンやスマホなどで大量の情報をすばやく処理、伝達し、自動車や電車、飛行機で自由に移動しています」

のほうが、具体的にイメージが湧きませんか。

また、専門用語や業界用語などは、「説明する側」と「説明される側」、双方の理解レベルが同じであれば、そのまま使ったほうがわかりやすいです。

しかし、双方の理解レベルに差があると、まったく伝わりません。

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