ドラマ「不適切にも~」昭和世代の部長が沼る理由 平成世代の「働き方」と「働きがい」の狭間で

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(画像:「不適切にもほどがある!」公式サイトより)

今回は先に自己紹介しておくと私は、東洋経済オンラインで約7年にわたって連載を執筆する評論家(57歳)であり、かつ3年前までは、一部上場企業での部長職(勤務先での肩書は「局長」)を務める会社員でもあった。一時期は40〜50人の部下を抱えていた。

さて、今回のテーマであるTBSドラマ『不適切にもほどがある!』については、東洋経済オンラインでは武井保之氏による「『不適切にもほどがある!』世代で生じる"温度差"~昭和世代からは共感も、Z世代にはファンタジー」(2月6日)という記事がアップされていた。

対してここでは、同記事のサブタイトルにある「昭和世代」(昭和に青春を過ごした世代)かつ元管理職である私が、このドラマをどう見たかを記してみたい。

昭和のフィルターを通すという発明

その前にドラマの魅力を整理しておく。

第1に「昭和のダメおやじが令和にタイムスリップ!」という構造が見事だ。後述する、コンプライアンスに汲々とする令和の窮屈さを批評するときに、ワンクッションとして昭和のフィルターを通すという発想が発見であり発明だと思う。つまりはアイデアの効いた「令和批評ドラマ」になっていることが魅力の1つ目である。

第2に、配役も「不適切」どころか、適切、最適かつ最強だ。特に、阿部サダヲ、仲里依紗、吉田羊の好演。

宮藤官九郎×阿部サダヲのタッグはNHK『いだてん』以来5年ぶり。また仲里依紗は、宮藤官九郎が手掛けた昨年のNetflix『離婚しようよ』に出演。その中で披露する大胆なキレ芸が素晴らしかった。森下愛子、斉藤由貴、小泉今日子……に続く「宮藤官九郎ドラマのクイーン」になる素材と見る。そこにさらに吉田羊という劇薬(もちろんほめ言葉)が加わるのだから、これはもうたまらない。

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