「新宿野戦病院」クドカンの原点回帰を予感する訳 「不適切」と「虎に翼」の風穴のさらなる拡大へ

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(写真:『新宿野戦病院』ウェブサイトより)

まずは今回のテーマ『新宿野戦病院』に直接関連しない話から。

今ドラマ界の話題は、何といっても、この連載でも取り上げた朝ドラ『虎に翼』だろう。前作『ブギウギ』の最高世帯視聴率(17.3%)を上回り、18%を超える回もしばしば見られる(ビデオリサーチ/関東地区)。

7月からの新クールでは、そんな勢いを見せる『虎に翼』に加えて、もう1つ、楽しみなドラマが加わる。7月3日から始まるフジテレビ水曜22時枠の『新宿野戦病院』だ。

脚本は、この1~3月、TBS『不適切にもほどがある!』で、ドラマ界の話題を席巻した宮藤官九郎。中5日、6日……ならぬ、「中3カ月」での新作投入となる。今回は、今日(本記事掲載日)この『新宿野戦病院』への期待を述べてみたい。

「新宿野戦病院」のキャスト

注目すべきは、まずはキャストである。(その手の)ドラマ好きが眺めて、惚れ惚れするラインナップといえるだろう。

まず主演は、小池栄子と仲野太賀。加えて、柄本明、余貴美子、生瀬勝久、岡部たかし、高畑淳子、平岩紙、塚地武雅、橋本愛、濱田岳……と、「曲者」を集めに集めたりという布陣だ。

加えて、先に述べた『虎に翼』組の参加。仲野太賀に加えて、岡部たかし、平岩紙、塚地武雅の4人が「掛け持ち」となる(仲野太賀、岡部たかしはドラマの中ですでに亡くなっているが)。『虎に翼』の勢いが、時空を超えて、そのまま『新宿野戦病院』になだれ込みそうな気配である。

次に、そんな曲者たちが、実に奇想天外で奇妙な役柄を演じるところも注目ポイントに挙げられる。新宿歌舞伎町にある「聖まごころ病院」(いい名前)を舞台として、以下のような奇天烈なキャラがうごめいていく。

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