元傭兵が選出「今、戦いたくない国の軍隊」トップ3 第2位・北朝鮮軍を上回ったのは…

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アフガンでも、生きている人間に火をつけるといった蛮行が行われていました。残酷な行為ですが、

「組織に認められている行動」

として、正々堂々とやっていました。そんな敵を相手にするのは嫌ですよね。

(『日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし 戦時中の軍隊の真実編』より/(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房)

ミャンマーで戦っていたときに、いわゆる「バンザイアタック」をしてくる敵がいました。特攻、突撃、ですね。

制圧した後に、敵の塹壕に行くと、地面に注射器が落ちていました。メディック(衛生兵)かな? と思ったんですが、注射器の中はアルコールでした。

つまり作戦前に兵隊にアルコールを注射して酩酊状態にさせて恐怖感をなくし、無理やり突撃させていたようです。めちゃくちゃな行動です。

『日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし 戦時中の軍隊の真実編 (BAMBOO ESSAY SELECTION)』(竹書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ミャンマーで水浴びをしているとよく上流から敵軍の死体が流れてきました。敵が死体を回収しない、処理を任されることもありました。竹の棒で引き寄せてひっくり返すと、エビやカニがピチピチ出てくるんですよ。タイで食べたエビがうまかった原因は、ミャンマーで栄養たっぷりの餌を食べていたからか、と妙に納得しました。

つまり、無理やり特攻させて、かつ死体の回収すらまともにしない軍隊なんです。味方に対してそんなぞんざいな扱いをする軍隊が、敵に対してまともな対応をしてくれるわけがありません。

だから、そういう統制の取れていない国とはなるべく戦いたくないですね。

「軍事力」だけでは測れない、さまざまな要素

軍隊を語るときには「軍事力」が真っ先に挙げられることが多い。ただ、現場で戦う人にとっては「軍事力」だけでは測れない、さまざまな要素があることがわかった。

「でも、日本にとっては関係ないこと……」

と言い切れない世界になってきていることに、恐怖を感じてしまう。(後編:戦場で戦う傭兵「嫌な奴はいない」意外なカラクリ に続きます)

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村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター

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むらた らむ / Ramu Murata

1972年生まれ。キャリアは20年超。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海などへの潜入取材を得意としている。著書に『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)、『ホームレス大図鑑』(竹書房)など。

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