アフガンでも、生きている人間に火をつけるといった蛮行が行われていました。残酷な行為ですが、
「組織に認められている行動」
として、正々堂々とやっていました。そんな敵を相手にするのは嫌ですよね。
ミャンマーで戦っていたときに、いわゆる「バンザイアタック」をしてくる敵がいました。特攻、突撃、ですね。
制圧した後に、敵の塹壕に行くと、地面に注射器が落ちていました。メディック(衛生兵)かな? と思ったんですが、注射器の中はアルコールでした。
つまり作戦前に兵隊にアルコールを注射して酩酊状態にさせて恐怖感をなくし、無理やり突撃させていたようです。めちゃくちゃな行動です。
ミャンマーで水浴びをしているとよく上流から敵軍の死体が流れてきました。敵が死体を回収しない、処理を任されることもありました。竹の棒で引き寄せてひっくり返すと、エビやカニがピチピチ出てくるんですよ。タイで食べたエビがうまかった原因は、ミャンマーで栄養たっぷりの餌を食べていたからか、と妙に納得しました。
つまり、無理やり特攻させて、かつ死体の回収すらまともにしない軍隊なんです。味方に対してそんなぞんざいな扱いをする軍隊が、敵に対してまともな対応をしてくれるわけがありません。
だから、そういう統制の取れていない国とはなるべく戦いたくないですね。
「軍事力」だけでは測れない、さまざまな要素
軍隊を語るときには「軍事力」が真っ先に挙げられることが多い。ただ、現場で戦う人にとっては「軍事力」だけでは測れない、さまざまな要素があることがわかった。
「でも、日本にとっては関係ないこと……」
と言い切れない世界になってきていることに、恐怖を感じてしまう。(後編:戦場で戦う傭兵「嫌な奴はいない」意外なカラクリ に続きます)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら