時々「吟醸・大吟醸は高級な酒なのに、なぜ『醸造アルコール』を使っているのか」という人がいるけれど、「醸造アルコール」を使っているからといってダメというわけではありません。
前記事でも述べたように、「醸造アルコール」を使うことでキレやさわやかさを出すこともできるからです。
「味を追求した結果として、うちでは『醸造アルコール』を使用し、『純米大吟醸』は作らない」と宣言しているこだわりの酒蔵もあるほどです。
米を研げば研ぐほど、本当にいいの?
もうひとつ吟醸で問題となるのは「米を精米(研ぐ)すればするほど、いい酒ができるのか」ということです。
米は外側はたんぱく質が多く、内側は糖質が多いと言いましたが、たんぱく質がアミノ酸に変わることでうま味が出るわけです。ということは、たくさん研ぐことで、うま味も失われるということになります。
実際に65%研いだものと75%研いだものでは酒の出来上がりがまったく違います。60%まで研ぐと、甘みは出ますが、酒の風味自体はなくなります。
ただ、酒の味は酵母、麹によって大きく異なるので、一概にいうことはできません。
米、米麹/精米歩合73%
【「吟醸」の原材料例】
米、米麹、醸造アルコール/精米歩合45%
【「特別本醸造」の原材料例】
米、米麹、醸造アルコール/精米歩合55%
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