「八海山」世界進出で日本酒文化は広がるのか アメリカ生まれのホップを使った「SAKE」とは
若者を中心に、アルコール離れが進んでいる。あえてお酒を飲まない「ソバーキュリアン」なるおしゃれな言葉も聞かれるようになった。お酒を飲むかどうかは、若者にとって生活スタイルなのである。
その中でも、我が国古来の日本酒はとくに苦戦している。ビールやウイスキー、ワイン、ジンなど外国生まれのお酒が数多く流入し、選択肢が増えている。また日本ワイン、日本でつくられるクラフトビールやクラフトジンなど、新しい流れもある。
今、日本酒の魅力が相対的に下がっているのだ。
「日本酒を海外で売る」トレンド
そうした背景もあり、また、クールジャパン戦略の一環としても、日本酒を海外で売ろうという傾向が強まっている。日本酒の輸出量、輸出金額はコロナ時期に減少したものの、過去10年以上、右肩上がりで増加してきている。2022年の輸出量は3万6000キロリットル、金額にして475億円だ。日本酒の全出荷量に占める割合は8.2%まで上がってきている。
ちなみに、確かに国内の日本酒販売量は減少しているが、その内情は少し複雑だ。国内出荷量(販売量)は1973年のピーク時に170万キロリットル超。現在は40万3000キロリットルと、4分の1以下だ(以上、データは農林水産省『日本酒をめぐる状況』を参照)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら