男性に高年収や見た目の良さを求める女性が多いなか、そこにはこだわらないというのだから、お見合いもさぞ組めるだろうと思っていた。しかし、結婚相談所のサイトに登録をしてみると、申し込みをかけてくる男性をなかなか受けようとはしなかった。
そこで、筆者はこんなアドバイスをした。
「まずは、どんどんお見合いしてください。リアルにお会いして話してみないと、お相手の人となりは、わかりませんから」
すると、るりこが言った。
「いいなと思った方は、実家暮らしが多くて。アプリで活動してきたときに、実家暮らしの男性は食事や洗濯や部屋の掃除を親任せにしている人が多かった。母親に何でもやってもらっている男性は、結婚したら私のことを母親代わりにすると思うんです」
男性のPR文章に、「家事や育児は分担します」と書かれていたとしても、「そう書いているだけ」とつれなかった。
ならば、来る申し込みを待つのではなく、どんどん申し込みをかけてみるように勧めてみた。こうして、この1年のうちにいくつかのお見合いをしてきたのだが、1つも成婚まで進展はしなかった。
同じ価値観を持つ人はいない
相手に望む年収などの条件は高くないのに、なぜ成婚にまで至らないのか。そこにいつも自分が作ったルールがあったからだ。
お見合いが決まると、「このお見合い場所は、お相手寄りですよね。中間地点にしてください」「遠方の男性は、まずはZoomでのお見合いを希望します。もしくはお相手が都内に出ていらっしゃるのなら、対面でお会いします」「新宿の〇〇ホテルのカフェは、テーブルとテーブルの距離が近いので、隣の人に話し声が聞こえてしまいそうです。そこでお見合いを設定するは、やめてください」……。
お相手のプロフィール自体の理想は高くなくても、自分で決めたルールがあって、そこに相手を当てはめようとする。お付き合いに入ってからも、相手が自分の意にそわない発言をしようものなら、そこで一刀両断して“交際終了”を出していた。
るりこに限ったことではないのだが、自分の中に決めごと(マイルール)が多い人は、婚活で成婚していくのは難しい。
結婚とは、それまでまったく違った環境で育ってきた者同士が、1つ屋根の下で暮らすということだ。自分のルールや判断基準で相手を見て、そこに当てはまらなければ批判したり拒否していたりしたら、永遠に結婚はできない。
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