子どもに合った勉強法「浅くか深くか」見抜くコツ 全体がわからないと「知識の洪水」でパニックに

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(3)興味がない分野をやらざるを得ないときは、ポイントの絞り込みをしてあげてください。

このタイプは、量より質を重視する傾向にあるため、重要ポイントだけをおさえていれば大丈夫と思って対応していきます。

例えば、10問の問題があったとして、そのうちの2問が最重要だとします。その2問だけを完全に理解するようにします。すると、他の8問をやらずとも、解けるようになっていることが起こります。このポイントの絞り込みは小学生ではまだ自分でできないと思いますので、親がサポートしてあげるといいでしょう。

もちろん、すべての問題ができればそれに越したことはありませんが、1点集中型のタイプはこのような重要ポイント絞り込みから入ったほうが伸びていきます。

区別ができるようになるとサポートも楽に

以上のように、子どもにもともと備わっている学びのスタイルを活かしながら、そうでない部分を少しだけ補う形で対応してあげると子どもはさらに伸びていきます。「この子は、水平型か、垂直型か」という考え方は、親御さんのみならず、子どもたちを指導する立場にいる先生たちも知っておくと子どもに合った指導ができると思います。

親は大人なので、両方の学び方を知っていると思いますが、子どもは知りません。ですから、足りない部分は上手に教えてあげればいいと思います。もともと備わっているのか、それとも後からインストールするものなのか、この区別がわかると、サポートがぐっと楽になります。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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