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子どもに合った勉強法「浅くか深くか」見抜くコツ 全体がわからないと「知識の洪水」でパニックに

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  • 石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育専門家
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(1)水平型学習

「水平型学習」とは、幅広く、浅く学んでいく方法のことです。1つのことを深く考察するのではなく、関係性を知ったり、全体構造を知ったりすることに便利な学び方です。

この学び方はマルチタスク型の人がもともと備えている学び方ですが、全体像や構造がわからないと、知識の洪水でパニックになります。ですから、図にしてまとめることや、構造を「見える化」させる必要があります。それがないと、水平型学習が活かされません。

また「浅く広く学ぶことはいい学び方ではないのでは?」と思うとしたらそれは誤解です。浅く広いからこそ全体像が見えるわけです。また知る範囲が広くなるため、自分の興味関心領域に出会う確率も上がります。

例えば、水平型学習スタイルでは、歴史の勉強は漫画で全時代をさらっと読み、全体像をつかんだうえで、初めの時代から順に学んでいくと学びやすくなります。他の勉強でも、目次で全体像を見てから、今学んでいる部分を確認しながら進めていくと理解しやすいだけでなく、モチベーションも上がっていきます。

合わない学習方法を押し付けていないか?

(2)垂直型学習

この学習方法は、分野を絞り、深く掘り下げていく学び方です。実は学問は、もともとこのプロセスで出来上がっています。大学院の博士課程で書く論文はまさに、いかに狭く範囲を絞って狭く、深く掘り下げた研究をすることが求められます。筆者が東京大学の大学院博士課程にいたとき、教授から次のような話をされたことは今でも忘れることができません。

「修士論文は1冊の本の1ページを研究するイメージ。博士論文はその1ページの中の1文を研究するイメージ」

まさにこれが垂直型学習です。学問とはこのような形で研究していきます。

この学び方はシングルタスク型の人にはデフォルトで備わっている学び方です。そして1つのことを深く学んでいくと、その周辺分野を学ぶ必要が出てきます。そのようにして他分野に興味関心が広がっていくこともあります。

例えば、垂直型学習スタイルでは、歴史の勉強で例えれば、全時代の中で興味がある部分だけを学んでいきます。すると、そこから学びの範囲が徐々に広がって、全体を理解していくようになります。1ページ目から学ぶスタイルは適していません。

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【特徴を活かした学び方「マルチタスク型」】

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