「AI先進国」になれるチャンスが日本にも到来 本郷バレーがシリコンバレーを超える可能性

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ChatGPTを使わせないことも、グレート・ファイアウォールの一種とみなすことができます。ChatGPTがもし中国で利用できるのであれば、中国がアクセス数でトップになる可能性があります。

いずれにせよ日本は、アメリカ、インド、中国に比べても、人口が少ないので、1人あたりの平均アクセス数を考えたら主要国で1位になるでしょう。少数のヘビーユーザーが過度にアクセスしている可能性もありますが、かなり利用されていることに間違いはありません。

AI好きな日本人の国民性とドラえもんの関係性

日本で、ChatGPTのような言語生成AIに夢中になる人が多いのはなぜでしょう? 日本では以前から『ドラえもん』のような、人と友だちであるかのようなフレンドリーロボットが漫画やアニメで描かれてきました。

おそらく日本人は潜在的に、友だちのようなAI、自分とコミュニケーションができるAIが欲しかったのではないでしょうか? 『ターミネーター』のような、AI・ロボットが人間に反旗をひるがえす映画を作るアメリカとは対照的です。

実際、イーロン・マスク氏や、スティーブ・ジョブズ氏とともにアップルを創設したスティーブ・ウォズニアック氏は、2023年3月にAIの開発を一時停止すべきであると提言しました。それだけAIを脅威としてとらえている人がアメリカには多いのです。

ヨーロッパにも、物理学者のスティーヴン・ホーキング氏や哲学者のニック・ボストロム氏のように、AI脅威論を唱えた著名人が何人もいます。

それに対し日本では、AIの開発を停止すべきだと言う人はあまりいません。日本ではAI脅威論が少ないので、それゆえにチャンスだということです。

ChatGPTは、ビジネスパーソンに広く浸透しつつあるのに対して、画像生成AIは日本のオタク文化と相性がよいと言えます。画像生成AIは、同人誌的な2次創作に似たような面があります。人が作った画像をかき集めてきて、それを改良してまた新たな画像を作っているからです。2次創作そのものであるかのような創作活動をしている人もいます。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事