YouTubeビジネス界では地殻変動が起きている。
ユーチューバー事務所最大手のUUUMが危機に直面している。2023年5月期決算では上場以来初めてとなる営業赤字(1.9億円)を計上した。
ユーチューブで「ショート動画」と呼ばれる短尺動画が普及し、長尺動画の再生数が減少したことが一因だ。
関係者によれば、ショート動画の広告単価は長尺動画の100分の1程度とされ、結果的にUUUMのアドセンス(広告)収益はジリジリと低下している。
UUUMはこれまでもアドセンス収入依存を課題視し、グッズ販売やタイアップ事業などのインフルエンサーマーケティング領域を強化してきていた。だが今回の赤字は、いまだにアドセンス依存の構造から抜け出せていないことを示している。
広告会社がTOB
8月には広告会社のフリークアウト・ホールディングスがUUUMに対するTOB(株式公開買い付け)を発表。創業者であり筆頭株主でもあった鎌田和樹前会長らが保有株式をすべて売却する形で9月にTOBが完了した。
UUUMは今後、フリークアウトの知見も活用しつつ、広告のプランニングなどを含めたインフルエンサーマーケティング領域をより強化する方針だ。
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