最近よく見る「バーガーキング」店舗数急増の裏側 健康志向に逆行する「個性的メニュー」戦略の中身

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バーガーキングの通常バーガーも、一般的なハンバーガーの約1.4倍のサイズだが、最近は“ガツンと感”をさらに強めている。健康志向の時代に、なぜこうした戦略を取るのか。

「さまざまなことをガマンする生活が続き、どこかで発散させたい思いがあると感じます。『食べたい放題イベント』には女子高校生が3人で参加していたこともありました。最近は全体の顧客層も広がり、2019年は45歳以上の男性客が中心でしたが、現在は女性客も増えています」(野村社長)

食べ放題のチケット購入者には、限定ワンパウンダーTシャツ+限定ワッパーケースもつけた。これは身に着ける品で“ブランドを思い出してもらう”狙いもあるだろう。

「カネがなければ知恵を出す」の広告施策

近年のバーガーキングはSNSでも話題になることが多い。

ある日、「バーガーキング下北沢店作ってくれや」というファンからのツイートがあった。約半年後、実際に下北沢駅南口店(東京都世田谷区)のオープンが決定し、公式ツイッター(現X)で「作ってんで! オープン初日にお待ちしております。」とリプライした(ツイートした本人には引用許可を得た)。2019年11月、このやりとりを準備中の店舗に大きく掲げたのだ。

バーガーキング
新店舗準備中に「作ってくれや」「作ってんで」を掲げた下北沢南口店(写真提供:ビーケージャパンホールディングス)
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