品川祐「アメリカで映画を撮る」を実現させた信念 芸人の世界に入ったころからの継続が今に繋がった

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これは芸人になった頃から心がけていることなんですけど、目的地を定めて、日々やることを具体的に逆算していく。今回も完全にそのパターンだと考えています。

例えば、芸人として最初の目標を「テレビのバラエティー番組に出る」と定めたとします。いきなりそこにレギュラーで出るのはさすがに無理です。なので、まず収録前に若手芸人が観覧のお客さんを温める“前説”を目指す。

前説は行きつくところコンビでのフリートークになるので、その力をつけるためにオールナイトのライブをやる。そして、基本的な“筋力”をつけつつ、テレビ局の人と知り合いになって、なんとか前説に呼んでもらう。そこで結果を残して、また呼んでもらって、さらに知り合いを増やしていく。それをつなげていくと「番組に出演する」という目標に近づくわけです。

その目的地に行くためには何をしておかないといけないのか。それを常に考える思考方法は芸人の世界に入った頃から続けてきたものでした。

サポートを得るには目標を明確に

それと、これも強く意識してきたのが“目標をできるだけ明確に”ということです。

「プロ野球選手になりたい」よりも「ストレートで勝負できるピッチャーになりたい」と目標を立てたほうが、そのために必要なこともわかりやすい。それと、ありがたい話、周りでサポートをしてやろうと思ってくださった方がいた時にも、具体的なサポートを提示しやすい。

「飲食店をやりたい」ではなく「インドの南部のこの地方の名物カレーを出すお店をやりたい」というほうが「だったら、ウチの大学にその地域出身の人がいるから、今度会わせるよ」となりやすい。これって、ちょっとしたことかもしれませんけど、すごく大きなことだとオレは思うんです。

なので、40歳の時に「アメリカでインディーズのゾンビ映画を撮る」という目標を立てました。だからこそ、YouTubeにもゾンビ物の映像を作って残しておきました。「私はこういうことをやっていて、これくらいのことができる」という証しとして。

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