犬の散歩をして、近所のスーパーに買い物に行っただけの日でも、夜寝る前に「ああ、今日も楽しかった」と、心から思える日々を過ごしています。
そんなふうに、今では「家は狭いほうがいい」「モノは、とっておきを少しだけ」と信じて疑わない私ですが、広い家に住んで、ものに溢れた生活を送っていた時期もありました。
ロスジェネ世代で職歴なしのお気楽者
私は今年で47歳。ロスジェネ世代ど真ん中で、大学を卒業して20年間、ろくな職歴もないまま、ほとんどの期間を年収200万円以下のフリーターとして暮らしてきました。
あ、ロスジェネ世代といっても、「かわいそうに。さぞや時代を恨んできたんだろうな……」などと、思っていただかなくても結構ですよ!
たしかに我らの世代は就職氷河期でしたが、私は自分の不遇にすら気づくことなく、「会社員は向かないし、月収が15万円ぐらいあれば食べていけるから、フリーターでもまあいいや」と、少ない収入なりに楽しく暮らしていた、それはもうお気楽な人間でした。
そもそも、給料日直後はベロベロになるまで飲み歩き、給料日前には食事にすうどんが出てくるような、無計画でその日暮らしのヒッピー世代の両親に育てられたため、貧乏がデフォルトでしたし、金融リテラシーは皆無。
「持ち家を買うような人間はバカだ」と教えられて育ったこともあり、家は賃貸以外の選択肢を考えたことはなく、貯蓄という観念そのものがなかったため、「お給料ほぼイコール生活費」であり、今月の給料で来月の給料日まで暮らせれば、それでいいという認識しかなかったのです。
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