「カラムーチョ」は、なぜここまで強いのか カルビーも30年崩せない牙城を築けた理由

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常見:カラムーチョが圧倒的ナンバーワンシェアを持っている激辛スナックに関しては。この市場を狙って、様々な競合企業が参入してきましたよね。例えば、東ハトの「暴君ハバネロ」などは話題になりましたし、正直、あの時は脅威だったのではと思うのですが。カルビーもよく辛いポテトチップスを出してきますよね。

カラムーチョだけでなく総合力で勝負

小幡:競合が出てくることで、ますますこの市場は活性化すると思います。最後は、カラムーチョに戻ってきてくれると信じています。先ほどお伝えしたように、「辛くて美味しい」カラムーチョだけでなく、すっぱムーチョ、あまムーチョと総合力で勝負です。

常見:勝手ながら、僕はカラムーチョには色々な可能性があると思っています。ほかの食品メーカーとコラボレーションしてもいいでしょうし、ユーザー参加が主導になって商品開発なんかもできるでしょうね。

五月女:そうですね、湖池屋にはそれを実現する柔軟性も環境も整っています。まだまだやりたいこともたくさんあります。

常見:今後もいちユーザーとしてカラムーチョを応援し続けたいと思います。今日はありがとうございました!

取材の中で印象的だったのは、「業界のトップではないがゆえにチャレンジしなければ存在意義がない」という趣旨の発言が何度も飛び出したことだった。面白くて、他社がやらなくて、しかも美味しい。湖池屋はそこにこだわり続けている。
しかし、カラムーチョを久々に大量に食べたが、クセになるな、これ。
ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!!おおおおおっ、刻むぞカラムーチョのビート!(『ジョジョの奇妙な冒険 第一部ファントムブラッド』の主人公ジョナサン・ジョースター風に読むこと)

 

常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家

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つねみ ようへい / Yohei Tsunemi

1974年生まれ。北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。同大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)。リクルート入社。バンダイ、人材コンサルティング会社を経てフリーランス活動をした後、2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師に就任。2020年4月より現職。専攻は労働社会学。大学生の就職活動、労使関係、労働問題を中心に、執筆・講演など幅広く活動中。『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)など著書多数。

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