常見:正直に告白をすると、私も罰ゲームにカラムーチョを食べさせられたことがあります。実際に食べてみたら、今までに感じたことがない美味しさだったのでハマりましたけどね(笑)
五月女:そうなんです、食べてみたら美味しいとわかるんです。発売直後は、「辛いお菓子なんておいしいはずがない」という固定観念を壊すことに奔走していました。
逆境、逆境、また逆境
常見:でも、最初は売れなかったと聞いています。発売から2年後には、「激辛ブーム」が起こるわけですが、それまでに何があったのでしょう?
五月女:とあるコンビニエンスストアが、注目してくださったことで火がつきました。コンビニエンスストアの当時のお客様層は、若い男性が多く、彼らを中心に口コミが広がりました。それからはもう売れに売れて、コンビニだけでなくスーパーマーケットにも波及していきましたね。
常見:最初はスティックタイプしかありませんでしたが、ポテトチップスタイプのカラムーチョが発売したのもそのぐらいの時期ですよね?
五月女:まさにチャンスの時期だったので、ポテトチップスタイプの発売や、初のテレビCMを展開しました。カラムーチョのキャラクターである「ヒーおばあちゃん」が生まれたのもその頃ですね。
常見:爆発的に知名度を上げましたよね。あのおばあちゃんの顔を見て、カラムーチョを思い出さない人はいないと思います。
小幡:余談ですが、海外版のパッケージにも、あのおばあちゃんのイラストが載っているですよ。
常見:海を越える、ヒーおばあちゃん!
小幡:それから「激辛ブーム」も起き全国へと大きく広げることができました。
五月女:「激辛ブーム」の火付け役となり、日本全国を巻き込む社会現象を起こしたわけですから。どれほど大きなムーブメントだったのかがよくわかります。
常見:ただそれだけ話題になると、似たような商品を発売する会社も多かったのでは?
小幡:それはありました。ただ、カラムーチョを超えるインパクトは作れませんし、製法にも相当な手間暇をかけたのでオリジナルを超える商品はありませんでしたね。
五月女:しかし、ブームが終わった後も大きな苦労が待っていました……。どんなヒット商品もブームが一生続くはずはありません。カラムーチョも例外ではなく、激辛ブームが終わったあとは売上を下げました。
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