依頼の内容は、「普通の生活を送っているような部屋の状態に戻す」というものだ。主に生ゴミなどの生活ゴミを外に出し、衣類や生活用品は箱詰めして整理し、家具はそのままにしておく。作業に入るスタッフは4人、およそ5時間で片付けは完了する見込みだ。
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病室からSOSを送った切実な理由
依頼者がこの部屋に住み始めたのは、依頼から約半年前のことだった。その詳細の多くは話さなかったが、転職をしたことで気を患うことが増え、精神的に弱った状態から新生活がスタートしたという。そのため荷ほどきもできず、必要なものがあるたびに段ボールを漁るという生活になってしまった。
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マンションで決められたゴミ出しの曜日に都合が合わず、仕事のストレスも重なり、現在のような状態になっていった。そんな生活が続いたこともあってか3カ月前に大きく体調を崩し、しまいには急遽入院することになった。今回の依頼の電話は入院している病室からかかってきたものだった。心身とも辛い状況にありながら、「片付けよう」と思い立ったのはなぜか。二見社長が当時を振り返る。
「初めに電話をもらったときは病状がかなり悪化していたみたいです。もし自分に何かあったら、おそらく両親が部屋を片付けることになりますよね。子どもが亡くなったということだけでショックなのに、この部屋を見たらさらに大きなショックを与えてしまうんじゃないかと思ったそうです」
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