ストレッチの「痛気持ちいい」は腰痛に最悪だ 「1日90秒」ベッドの上でできる腰痛改善法
ゴムは、新しく柔らかいうちは引っ張る強さに応じて長く伸びます。
一方で、放置されて古くなったゴムは、硬くなってしまいます。
そのような状態で強く引っ張ると、プツンと切れたり、傷ついたりする可能性が高くなってしまいます。
筋肉も同じです。新しいゴムのように、筋肉が柔らかい状態であれば、筋肉をグーっと伸ばすストレッチは有効です。
しかし、すでに腰痛を発生している方だと、時間がたったゴムのように、負荷をかけると痛めやすい硬い筋肉になっている可能性が高いのです。そのようななかで、いわゆる一般的なストレッチを行うと、かえって腰痛を悪化させることになりかねません。
硬くなった筋肉のなかでも、特に要注意な部分
そして、硬くなった筋肉のなかでも、特に要注意な部分があります。
一言で「筋肉」といっても、様々な種類の筋肉があり、いろんな役割を担っています。
そのなかでも、骨と筋肉がくっついている境目は、ほかの筋肉の部位よりも硬く、一番痛めやすい部分です。
正式には、筋肉の付着部、付着点などといわれますが、「骨に付着している部分の筋肉」ということから、「付着部筋(ふちゃくぶきん)」と私は呼んでいます。
筋肉の中心から端に向かうにつれて硬い腱になっていきます。その端の部分こそが付着部筋です。
付着部筋の役割の1つに、衝撃を吸収することがあります。
筋肉は伸びたり縮んだりして関節を動かす役割があります。伸び縮みが行われる際、ストレスがもっともかかるのがこの付着部筋です。
携帯やスマートフォンを持っている人は、その充電コードを想像してみてください。
持っていない方は、掃除機など、コードの長いコンセントを思い浮かべてもいいです。
充電コードであれば、コードの部分と端のプラグの部分の境目が、コンセントなら、コードとコンセントの境目となる部分が傷んでしまった経験がある方も少なくないと思います。
付着部筋にもこれとまったく同じことがいえます。
柔らかいコードと硬いプラグやコンセント部分の境目が傷みやすいように、柔らかい筋肉と硬い骨をつないでいる付着部筋はとても痛めやすい箇所なのです。
衝撃を吸収する大切な役割を担っているのに、負担がかかりやすい付着部筋は、意識しないとどんどん固まっていってしまいます。
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