HRプロ株式会社
本調査は、ゼンケンULM主催の大学別合同企業説明会会場でのアンケート回答を集計したものだ。合同企業説明会は2010年10月中旬から11年1月下旬にかけて行われ、12年卒学生の就活の初期意識を反映している。合同企業説明会が開催された大学は、旧帝大・早慶クラスである。人気企業ランキングはたくさん存在するが、対象者は全大学の学生であり、調査方法もWebアンケートが主流。本調査はアンケート用紙にその場で書いてもらい、対象大学が旧帝大・早慶クラスに限定されている点が特徴である。 学生の就職意識は文系と理系で大きく異なっている。今回は文系の意識を紹介してみたい。
●商社に人気が集中し、丸紅がトップ
図表1:文系総合人気ランキングTOP40
全体の人気ランキングでは丸紅、伊藤忠商事、三菱商事と総合商社が3位までを独占した。そして三井物産が7位、住友商事が11位と高い人気を集めている。
ほかはメガバンク、電力会社、シンクタンク、大手通信企業、そしてトヨタ自動車と定番企業が上位を占めた。
図表2:総合上位8社の志望理由比較
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
※志望企業1社につき、志望理由を21項目から1項目のみ選択
総合商社の支持の理由を見ると、圧倒的に多いのは「海外で活躍できる」である。丸紅、伊藤忠商事、三菱商事、三井物産のいずれも30%を超えて、他の項目を圧している。次いで「志望している業種である」が20%前後となっている。
トップの丸紅と他の商社を比較してみると、丸紅は「若手が活躍できる」「人事・社員が魅力的」が10.1%と高い。三井物産も「人事・社員が魅力的」が9.0%だが、伊藤忠商事、三菱商事は4%台と低い。三菱商事では「事業が多角経営」が10.0%、三井物産では「社風がいい」が10.4%と、いずれも総合商社4社の中では最も高くなっている。
4位の三菱東京UFJ銀行と6位のNHKは「志望している業種である」が30%台と高い。「製品・サービスが優れている」という項目はいずれの企業でも低いが、メーカーであるトヨタ自動車は16.9%と評価されている。同社はリコール問題などで揺れたが、学生はトヨタ品質を支持している。トヨタ自動車の志望理由で最も高かったのは、「海外で活躍できる」の18.5%。
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