「跡取り」をめぐって妹夫婦がチクチク攻撃 兼業農家の悩み、相続巡って大モメの予感

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もう一つの跡取りの責任としての祭祀の問題ですが、罰当たりかもしれませんが結局は、残った人の気が済む方法で、供養するか忍べばよいのではないでしょうか。先祖代々の特別の宗旨や信仰があって、それに則らねば気が済まない人はそれに則り、“千の風”を感じるだけで十分な人は、折に触れ風を感じた時に忍ぶに任せます。姉妹の仲が好転しなければ、無理に一緒に祭祀を行おうと思い煩わず、割り切りましょう。まだ時間もありますしね。

私は信仰を持ちませんので、法事などは故人が親族を引き合わせてくれて、懐かしい人を一緒に忍び、共に会食しながら更に絆を深める機会を作ってくれる日だと考えているのですが、絆を深めたい相手にその気がなければ、そこまでです。

親姉妹と、もっとオープンな会話を心がけよう

私の地方では、「米一升あれば、入り婿になるな」と昔は言われたそうです。それほど入り婿は、辛い立場の代名詞のような嫁より、更に耐え忍ぶことが多いという例えです。そんな立場で口数の少ないご夫君を、貴女一人が斟酌できておればよいのではありません。彼を含めた家族間の交通整理(意志疎通)を、貴女がこれまで以上に、もっとしっかりやりましょう。

聞き捨てならない伝聞には、直接本人に確かめてお互いの誤解を解くなど、もっと貴女と親姉妹との会話がオープンになるよう心掛けましょう。貴女にとってはとても深刻な問題だということは理解できます。

でも他の多くの深刻な問題を抱えておられる家庭から比べれば、これは乗り越えられる問題だと私は思います。今の立場で頑張られるよう、お勧めしますよ。陰ながら、応援しております。

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ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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