結局裁判では美津子さんも、「母は妹が大嫌いだったので、妹宅で言った自分たちへの悪口は、単なる愚痴だった」と具体的に聞いていた母親の妹夫婦への悪口を引用して反論し、壮絶な泥仕合となりました。
その結果、妹さん夫婦は有名な裁判を担当したことがある腕利きの弁護士をたてて、2000万円を勝ち取ったそうです。そして姉妹は二度と目もあわさない、犬猿の仲となりました。一卵性双生児でも揉めるのが相続です。
相手側の策に乗ってはいけない
例えば一年に1~2度の農繁期の期間、ご夫君が今までより頑張って手伝うようになったとしても、「一緒に作業をすると腹が立つので来たくない」と無礼なことを言う義弟のノリ男さんの態度は変わらないと思います。親の手伝いに来ているのですから、マス男さん一人の作業に問題があったとしても、それを理由に来たくないと言うのはとんでもない筋違いです。
ノリ男さんの態度からは、貴女たち夫妻への悪意を感じますし、その人間性を疑います。うがった見方かもしれませんが、財産を貴女たちだけに持っていかれないように、ノリ男さんたちが大袈裟に言い立てているという想像も成り立ちます。
姉妹の仲が更に悪化しかねませんが、考え方次第では貴女の妹さんたちへの現在の感情は、このように「相手方に悪意がある」と考えたほうが楽になり、少しは方策も見えてくるのではないでしょうか。彼らの言葉の伝聞によって、今後の貴女たちの人生設計を変えるのは、賢明ではありません。
一方お母様の妹たちに言った貴女たちへの愚痴ですが、親からみれば同じ娘でも、一緒に住んでいる娘と別所帯の娘とでは、つい物の言い方が変わってしまうものです。極端に言えば別所帯の娘夫婦にはちょっと丁寧になる分、同居の娘夫婦には遠慮がなく、その分貴女からみれば、親は自分たちには冷たいと感じることが往々にしてあるかもしれません。
これは愛情の差ではなく、一緒にいる時間や距離が作る親しさや慣れがそうしているのです。この種のことで大きいトラブルに発展する家庭が案外多いのですが、その辺は貴女が理解してあげましょう。お母様のご夫君に対する愚痴も、同居している婿ならではの遠慮のなさを、他の娘相手に気安く言っただけかもしれません。そのことに根を持つよりは、お母様のご不満を解消する方向で努力しましょう。
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